03-01 DR 分析(必修)。良い DR と悪い DR を比較し、「なぜ」の記録の重要性を理解する。
良い DR と悪い DR を比較し、「なぜ」の記録の重要性を理解する演習です。
所要時間: 約 60 分
前提: /learn-ce-analyze(02-01)完了済み
スキル対応: Intent Engineering(目的と判断基準)
タスク前提: このスキルは /learn ハブでタスクが作成・開始済みの状態で実行される。taskId は start_work の返却から引き継ぐ。
「Intent Engineering — 『何を望むべきか』をエンコードする力を学びます。
DR(Decision Record)とは、技術的な意思決定を記録するドキュメントです。
『何を選んだか』だけでなく『なぜそれを選んだか』を残すことで、
チームや未来の自分が判断の背景を追跡できるようにします。
ADR(Architecture Decision Record)をご存知の方は、DR はその ProjSight 版と考えてください。
コンテキストが『何を知るべきか』なら、インテントは『何を望むべきか』です。
Klarna の失敗例を知っていますか?
AI カスタマーサポートを導入した結果、AI は解決時間の短縮だけに最適化し、
顧客満足度が大幅に低下しました。
コンテキストは完璧でも、インテント(価値観)が欠落していた例です。
DR で判断基準を言語化する力は、AI にインテントを伝える力と同じ構造です。
このセクションでは、DR を通じて Intent Engineering を学びます。」
.claude/skills/learn-data/bad-drs.json を Read ツールで読み込むAI は以下の 4 観点で各 DR をスコアリングし、結果を受講者に提示する(/review-dr スキルと同じ観点):
各 DR について:
「技術の正しさではなく、DR の構造を見てください。
**代替案・判断基準・制約条件・影響**の 4 つの観点で、この DR の問題点は何だと思いますか?」
issues と learningPoint で補足するガイダンス: 受講者が技術的な知識不足で詰まっている場合(例: JWT のデメリットが分からない)、回答が技術面に偏っている場合、回答が曖昧な場合、または回答に時間がかかっている場合は、「技術の詳細は気にしなくて大丈夫です。代替案はありますか?却下理由は書かれていますか?という構造面に注目してみてください」と誘導する。
.claude/skills/learn-data/good-dr-examples.json を Read ツールで読み込む各良い DR について:
「内容の技術的な深さではなく、構造に注目してください。
Step 2 で見た悪い DR と比べて、4 つの観点(代替案・判断基準・制約条件・影響)のどこが違いますか?」
受講者自身が手を動かすアクティビティ。
「Step 2 で見た 2 件の悪い DR のうち、どちらを改善したいですか?
技術的に馴染みのあるほうで構いません。」
「選んだ DR を、良い DR の構造に近づけてみましょう。
以下のテンプレートを埋める形で、改善版を自分の言葉で書いてみてください:
## title
(決定内容を 1 行で)
## alternatives
- **案 1**: ...(却下理由: ...)
- **案 2**: ...(却下理由: ...)
- **案 3(採用)**: ...
## decision
(なぜ案 3 を選んだか — 判断基準を明確に)
## constraints
(技術的・ビジネス的な制約条件)
## consequences
- **ポジティブ**: ...
- **ネガティブ**: ...
完璧でなくて大丈夫です。まず書いてみることが大事です。」
| 観点 | 悪い DR(元) | 受講者の改善版 | 良い DR の水準 |
|---|---|---|---|
| 代替案 | ない、または却下理由がない | (受講者の内容を評価) | 2 つ以上 + 各案に却下理由 |
| 判断基準 | 不明(なぜそれを選んだか分からない) | (受講者の内容を評価) | 明確(チーム経験、コスト、性能等) |
| 制約条件 | 記載なし | (受講者の内容を評価) | 技術的・ビジネス的制約を明記 |
| 影響 | ポジティブのみ(または記載なし) | (受講者の内容を評価) | ポジティブ・ネガティブ両面 |
まず受講者自身にリフレクションを促す:
「この演習を通じて、最も印象に残ったことは何ですか?」
受講者の回答を待ち、回答を受け止めた上で、以下のまとめを提示する:
「DR の本質は『何を決めたか』ではなく『なぜその選択をしたか』です。
ポイント:
- 代替案なしの DR は不合格 — 1 つしか検討していないなら、それは『決定』ではなく『思いつき』
- ネガティブな影響を書くのは弱さではなく誠実さ — トレードオフを理解している証拠
- 制約条件が変われば最適解も変わる — 制約を記録しておけば将来見直せる
次の /learn-ie-write で、自分で DR を書いてみましょう。」
受講者のタスクを complete_work(taskId) で完了にする。